一人暮らしの防災グッズは最低限これだけで十分な理由と選び方

懐中電灯、水、食料、救急箱など基本的な防災グッズを部屋に備える一人暮らしの女性。 住まい・DIY
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地震のニュースを見た夜に焦って、翌日には忘れている

大きな地震や台風の被害映像がニュースで流れた夜、部屋の隅にある収納ケースのことがふと気になりませんか。けれど実際に押し入れやクローゼットを開けてみると、水も乾電池も何ひとつ用意していないことに気づいて焦る。そんな焦りも翌朝になればきれいに忘れてしまい、結局何も買わずに数か月が過ぎていく——一人暮らしの部屋ではよくある光景です。

一人暮らしだと、防災グッズを揃えるのも管理するのも自分ひとりの判断で完結します。家族と相談しながら少しずつ揃えていく家庭とは違い、量も予算もすべて自分で決めなければなりません。だからこそ「何をどこまで揃えればいいのか」が分からず、結局手つかずのまま放置しやすいのです。

この記事では、最低限本当に必要なものの優先順位と、買ったあとしまい込んで忘れずに使える保管場所の作り方を、順番に紹介していきます。

防災グッズは一式セットで買わないと決めている

水30本、非常食3日分、ヘルメット、簡易トイレ、ラジオ、手回し充電器…とリストを並べていくと、あっという間に大荷物になります。どれも「あった方がいい」のは間違いありません。ただ、一人暮らしの収納スペースでこれを全部一気に揃えようとすると、置き場所を確保するだけで疲れてしまいます。結局、買い物リストのまま棚上げになりがちです。

たつろん
たつろん
防災グッズは一式セットで買うと決めていません。項目の多さに気持ちが負けて結局手をつけないままになるのが一番怖いので、まず数点だけ揃える方を選んでいます。

具体的には、最初に水・モバイルバッテリー・簡易トイレの3点だけをまとめて揃えます。水は普段飲んでいるペットボトルを少し多めに買うだけなので、実質の追加コストは千円前後。モバイルバッテリーと簡易トイレを合わせても、だいたい3,000円くらいで最初の一歩は完成します。ここで一度手を止めて、食料や救急セット、防寒具は翌月以降に給料が入ったタイミングで千円単位で足していく、というくらいのペースで十分だと考えています。途中で買い足しが止まっても、最初の3点だけは手元にある状態を作れるのが、この順番で揃える一番の狙いです。

一人暮らしに必要な最低限の防災グッズの優先順位

防災グッズは種類を増やすほど安心というわけではありません。一人暮らしの部屋の広さと、いざというとき自分ひとりで持ち出せる体力を考えると、優先順位をつけて絞り込む方が現実的です。ここでは3段階に分けて、揃える順番を整理します。

最優先で用意する3点:水・モバイルバッテリー・簡易トイレ

この3点だけは、後回しにせず真っ先に確保しておきたいものです。水は1人1日3L×3日分の9Lが目安です。ケース買いする必要はなく、普段飲む水を少し多めに買い置きして、減った分を買い足すローリングストックにすれば、特別な保管場所は不要です。モバイルバッテリーは停電時の情報源がスマホになるため、常にフル充電のものを1つ確保しておきます。スマホを2〜3回はフル充電できる10,000mAhクラスを選んでおくと、数日は電源の心配をせずに済みます。簡易トイレは断水したときに一番困るものなので、凝固剤と袋のセットだけでも用意しておく価値があります。目安として1日5回×3日分で15回分ほど見込んで、それより少し多めに20回分入りのパッケージを選ぶようにしています。

次に足す3点:食料・救急セット・防寒具

最優先の3点を確保できたら、次に余裕を見て足していくのがこの3つです。食料は火を使わずそのまま食べられるレトルトご飯や缶詰を数食分。救急セットは絆創膏と常備薬程度で十分で、大掛かりな医療キットまでは必要ないと考えています。防寒具はアルミのブランケットや使い捨てカイロなど、季節に合わせて足す程度で構いません。

後回しでいいもの:ヘルメット・ランタン・ラジオ

ヘルメットや大きめのランタン、専用の防災ラジオは、最初から揃える対象には入れていません。屋外避難よりも、賃貸の部屋の中で数日過ごすケースの方が多いと考えているためです。僕の部屋は賃貸の1K8畳で、そもそも大きな道具を持ち出して避難する場面より、停電や断水の中でこの部屋にとどまって過ごす場面のほうが現実的だと感じています。水・電源・トイレという優先度の高い3点を確保できたあと、余裕があれば足す位置づけにしています。

防災グッズをしまい込んで忘れないための保管場所

防災グッズは買って満足した瞬間が一番危険で、しまった場所を忘れてしまうと本末転倒です。どこに置くかは、何を買うかと同じくらい重要だと考えています。

奥にしまわない:取り出しやすい場所を選ぶ

クローゼットの奥や押し入れの一番下は、防災グッズの保管場所として一番向いていない場所です。

たつろん
たつろん
以前、収納ケースをクローゼットの奥に押し込んだら、奥の物を2年間一度も出さなかったことがあります。奥行きのある場所は、結局「無いのと同じ」になると身をもって知りました。防災グッズも同じように奥にしまい込むと、いざという時に引っ張り出す気力も体力もないだろうと思い、玄関のドア付近に置くようにしています。

玄関のドア付近に置くようになってから、ゴミ出しの前に袋を持って通るたびに視界に入るので、月に一度くらいは自然と中身を確認するタイミングができました。しまい込んで存在を忘れるより、日常の通り道に置いて時々視界に入る状態を作る方が、結果的に月1回ペースで中身を確認できています。

リュック1つにまとめておくと持ち出しやすい

水・モバイルバッテリー・簡易トイレの最低限3点は、専用のリュック1つにまとめて収納しています。前日の夜に翌日の持ち物や着替えを準備しておく習慣が定着しているので、玄関付近を「支度をしておく場所」として使う発想の延長で、避難用リュックも同じあたりにまとめて置くようにしています。バラバラの場所に分けて保管すると、持ち出すときに探す手間が増えます。だからこそ、1か所にまとめることを優先しています。

玄関に置かれた赤い防災リュックを見つめる30代男性。

非常食のローリングストックは続けている、防災ラジオは省略している

防災グッズとしてよく紹介される方法を、そのまま全部取り入れているわけではありません。続けられそうなものだけを残す、という判断をしています。

非常食のローリングストックは、もともと業務スーパーでまとめ買いをして保存の効く食材を切らさないようにしている習慣と重なります。だから特別な準備をしなくても自然に続けられています。専用の非常食を新たに買うのではなく、いつも食べている缶詰やレトルト食品を少し多めにストックしておくだけで対応できます。

一方で、手回し充電器や防災専用のラジオは見送っています。モバイルバッテリーとスマホがあれば十分だと判断したためです。使う機会が少ない道具を増やすよりも、すでに毎日使っているモバイルバッテリーの容量を増やす方が、結局は災害時にも普段の外出時にも役立っています。

たつろん
たつろん
防災グッズの中身は衣替えのタイミングで一緒に見直す、とルールにしています。防災用に特別な日を作ると忘れてしまうので、季節の変わり目という既にある習慣にくっつけるようにしています。

このように、新しく仕組みを作るのではなく、すでにある生活の習慣に防災グッズの管理を乗せてしまう方が、年に2回、衣替えのタイミングで必ず中身を見直す流れができています。


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モバイルバッテリー

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簡易トイレ

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まとめ:最低限の3点を先に確保し、取り出せる場所に置く

一人暮らしの防災グッズは、リストに載っているものを全部揃える必要はありません。まずは水・モバイルバッテリー・簡易トイレの3点を3,000円くらいの予算で確保し、翌月以降に食料や救急セット、防寒具を千円単位で足していく。ヘルメットやランタン、専用ラジオのような道具は、さらに余裕ができてから検討しても遅くありません。

どれを買うかと同じくらい大事なのが、どこに置くかです。クローゼットの奥や押し入れの底のように普段開けない場所にしまい込むと、いざという時に思い出せません。玄関のドア付近のような、日常的に通りかかる場所にリュック1つでまとめておけば、買っただけで終わらせずに済みます。

今日できることは、水を数本多めに買っておくことと、モバイルバッテリーを充電しておくことだけでも十分です。あとは衣替えのタイミングで中身を見直すなど、すでにある生活の習慣に少しずつ乗せていけば、次にニュースで被害映像を見た夜も、慌てずに済むはずです。


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